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第067号 『企画書に生かす物語リビリティ』

■販促で反則


おはようございます。
本多泰輔です。

先週火曜日、政治家に脅迫文を送ったとかで一人の作家が逮捕されました。

「この本のもとに結集する」と何やら事件を起こすことを予告する文章を政治家のみならず有名女子高(いまいち送り先の基準が不明)等いろんなところに送ったという犯行のようです。

名指しで誰かを害するというような内容ではなかったようですが、受け取ったほうは迷惑だったでしょう。目的は自分が出した本の販促。事件が報道され自分の本が話題になれば売れると思ったのでしょうなあ。

でも、それは同時に自分が犯人とわかることだとは気づかなかったのでしょうか。作家にとって前科は大した障害にならないとはいえ、身体をかけてのパブリシティです。ちょっと切なくなる事件でした。

先月自費出版大手の碧天舎が倒産しちょっと世間を騒がせましたが、今度もまた自費出版関係のかた。

昔、自分のレコードを宣伝するため東京タワーによじ登った歌手がいたというほのかな記憶がありますけど、今回の作家も同様ですね。確かにどんな本か見たくなりました。

でも実用書や実務書、学術書の著者はこういう手段に出てはいけません。特にコンサルタントは本業を失います。それにしても今回の事件、販促に身体を張った分健気ですし、すぐにばれる拙い手口だっただけ哀れです。

気の毒なので特別に書名を記します。
感ずるところあるかた、販売に協力してあげてください。

『黒い日』(西崎次貴著 新風舎)

そこまでして世間に知らしめたかった本とは一体どんな内容なのでしょう。いかなるストリーにせよ、この犯行をそのまま綴ったほうが面白かったのは火を見るより明らかです。

『空中ブランコ』をはるかに凌ぐエンタテイメントとなるでしょう。彼の次回作に期待です。


■できる企画書


どんな企画書も編集者に読んでもらわんことにはただの紙、新聞に折り込まれたスーパーのチラシと同様、なにが書いてあるか見てもらわなければすべてが始まりません。

そのためにはなんといっても一瞬の視線に飛び込む強烈なキャッチが必要です。

「大特価あさ市!全品放出激安値段」

そしてキラーコンテンツ

「超お得!松坂牛500g 398円」
「コシヒカリ10kg 328円」

※本多は消費者物価に関心が薄い為価格にリアリティがありません

さらに一見なにが書いてあるんだかわからないような多品種のお買い得情報が紙面を埋め尽くします。

一見したところではわからなくても、なにやらひどくたくさんの品物が出ておるわい、と物量を感じさせるぐちゃぐちゃな紙面が「どれどれなにがあるのかしら」と読者を新聞記事よりも折り込みチラシに引き寄せるパワーなのです。

ま、要するに一瞬の勝負は見た目にあり、なのですが、物語リビリティの効果が発揮されるのは見た目で引き込んだ後、「さてその中味は」と編集が思って読み始めたときです。

えーっ、そんな二の次のことより見た目のほうをやってくれよお、といま思った人、ニューカマーですね。

本メルマガでは何度も云ってるとおり、企画書の見た目とはすなわちテーマです。テーマのリテラシーが企画書の9割(というのは勢いで、本当は7割くらい)を占めるのです。

まあ、テーマは1000本考えてれば、ひとつくらいはまぐれで当たります。でも、プロットを見始めたら「???」あるいは「なんかつまらんなあ・・・」ということになっては九仞の功を一簣に欠く、そうならないよう物語リビリティを基本に残り1割(実は3割)のクオリティを仕上げていきましょう。


■プロットに生かす物語リビリティ


さて、わずかなウエィトとはいえ、なくてはならないプロット(仮目次)に物語リビティをどう生かすか見ることにします。物語の基本は起承転結ですからプロットもその流れに応じて組み立てればよいわけです。

つまりはこういうこと。


第○×章 タイトル「決戦!鬼が島 桃太郎、疾風迅雷の奇襲攻撃」


・桃太郎、鬼退治に出発(起)

エピソード1.桃太郎鬼退治を志す
エピソード2.軍資金(黍団子)、設備(陣羽織、幟、武器)を調達


・報奨をエサに仲間を募る(承)

エピソード1.犬を仲間にする
エピソード2.雉を仲間に加える
エピソード3.猿を仲間に加える


・鬼が島殴りこみ(転)

奇襲成功、一気呵成に縦横無尽に攻めたてる
鬼が島制圧


・金銀財宝強奪(結)

エピローグ 故郷に錦を飾る桃太郎と三匹の仲間


鬼退治に説明はありません。ここでいう鬼は会社だったら赤字、工場だったら不良品を意味します。

鬼退治は赤字を黒字に、不良品を撲滅、リードタイムをミニマムにするのと同じ行為です。多くの人は「赤字」「不良」が出現するだけで、どうやってそれを退治するかを想起します。

そこに「なぜ退治するの?」は必要ありません。

これらのことばには催眠キーワードのように刷りこまれたメッセージがあり「なぜ」を説明する必要がないのです。

この刷りこみこそこそ文化であり、こういう共通の文化習慣をちらつかせながらプロットを構成するのが物語リビリティを生かすということです(なんかわかりづらいっすね)。

読者対象というのはことばの遣いかたで決まってきます。専門用語を多用すればそれはある種の排他性を意味します。

ベストセラーとは共通の文化習慣を連想させる言葉遣いで綴られたものです。その企画書もまた同様に一般の人々の文化習慣に根ざしたことばでつくられるべきです。


■「プロジェクトX」風プロット


NHK「プロジェクトX」に代表される普通の成功物語は、簡単に成功すると読者が白けてしまうので、失敗と挫折を何回か主人公に味わわせます。薬味のようなものですね。

つまりこんな感じです。


「桃太郎誕生」

・DINKS老夫婦あり(起)

エピソード1.時代、地域共に不詳
エピソード2.善男善女の共働き夫婦あり


・今日もそれぞれの職場に出勤(承)

エピソード1.おじいさんは山に芝刈りに
エピソード2.おばあさんは川へ洗濯に


・老婆の職場に巨大な桃が(転)

エピソード1.川上(川下だったらもっと凄い)から大きな桃が流れて来た

エピソード2.不気味なのでスルーしようかと思ったが、やっぱり拾う

エピソード3.妙に重い桃を担いで家へ帰る


・割ってみたら桃といっしょに男児も真っ二つ(失敗、未結)

エピソード1.役所には届けず密かに埋葬(桃は食った)
エピソード2.死亡男児は「桃太郎ゼロ号」とおくりなして供養


・捲土重来を期す老夫婦(再起)

エピソード1.失敗したもののこれは天の恵みと希望を膨らます
エピソード2.非破壊検査機等を用意、次回に備える


・またまた巨大な桃が出現(転)

エピソード1.おばあさん、今度のはちょっと小ぶりなのが気にかかる

エピソード2.桃を回収、家へと持ち帰る


・割ったらただの桃だった(挫折、未決)

エピソード1.それでも桃は食った


・今度ダメだったらあきらめようと最後のチャンスに賭ける老夫婦(再々起)


・三たび現れる巨大な桃(転)

エピソード1.今までで最大の桃が流れてくる

エピソード2.おばあさん、これは来た!と思いさっそく回収

エピソード3.そのときおじいさん黄金に輝く柴を発見、さらに山の木々に花が咲き鳥が一斉にさえずる瑞兆発現、にわかに高まる期待


・慎重に周囲から割っていくとついに桃太郎登場(結)


さて、このように失敗と挫折を乗り越えて、見事成功をつかむというプロットが出来上がりました。ここまでつくれば、話が面白いかどうかは別として、どんな筋書きかはだれにでも見当がつきます。

荒唐無稽な話ですが、時間場所とも不明というのはお伽話のお約束、老夫婦が善男善女ならば天が嘉することもあるのだろうと、読者は知らず知らずのうちに予定調和に向って導かれてしまいます。

ビジネス書の読者も不良品撲滅といわれて「なんでそんなもったいないことすんの」とは言わないし、Web文化と言われたら「なんだかわからんがこれからはそういうことなんだろう」と思ってしまうわけです。

基本的に本を読みながら検証していく読者はいませんし、編集者もまた同様です。それでいいかどうかはまた別の問題。


■まとめ


文章は物語じゃなければダメ、なのではありません。企画書も同様です。あえて起承転結の流れを破って斬新な印象をねらってみるのも方法です。

ついでに申し上げますと、文化習慣はもともと無批判によしとできるものではないはずで、物語の背景に疑問符をつけ逆説的に論を展開するのも、新たな物語(新説)を生み出す手法です。

しかし、順接逆説いずれにせよ作品に物語の風味があることは大切です。

さてどうやってその風味をかもし出すかは個々の創意と工夫にゆだねるしかありません。がんばってください。

ではまた来週。


    《編集後記》
 
企画書のテーマ選びは、まさに本の生命線ですね。ストーリー作り以前に、出版社が「これはいける」と思わせる企画テーマを選んで、それから物語のような脚色を加えていくのですね。

さて来週は著者インタビューです。実は本多さんと一度面談いただいたことがあり、その時は企画自体がダメだったのですが、その後に対象やテーマを変えて、見事、出版された方です。お楽しみに!(発行者:樋笠)


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出版プロデューサー/本多 泰輔(ほんだ たいすけ)

プロデューサー・本多泰輔氏は、ビジネス出版社(版元)で20数年の経験をもつベテラン編集者から、出版支援プロデューサーに転身した人物です。その考え方について詳しく知りたい方は、本多氏編集のメールマガジン『コンサル出版フォーラム!本はあなたをメジャーにする』のバックナンバーをご一読下さい。








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