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第150号 『近くて遠く、遠くて近い、読者と本の距離』

おはようございます。
本多泰輔です。

本も映画も大ヒット中のケータイ小説『恋空』(美嘉著/スターツ出版)が、KKベストセラーズから出版された『さよならの向こう側』(井上香織著)に酷似しているという、「『恋空』パクリ疑惑」が先々週の「週刊文春」に載っていました。

記事によれば、どちらもケータイ小説で昨年書籍化されたもの、『さよならの・・・』のほうが先に発表されているから、『恋空』にパクリの疑惑ありということらしいです。

実際パクッたかどうかは、どっちだっていいんですが、真に不思議なのは『恋空』は年間ベストセラー第一位、200万部を誇るとともに、映画も大ヒット、評価は賛否両論あるものの、とにかく物凄く多くの人が読んだり見たりしている作品なわけで、片や『さよならの向こう側』も6万部超の立派なヒット、お互いそれだけの大読者を抱えていて、なんでいままで騒ぎにならなかったのか。

だれも気づかなかったのでしょうか。
いやあ、だれかは気づいていたでしょう。

『さよならの・・・』を読んだ人6万・・・はいないだろうけど、上下巻だから上巻3万で下巻1万くらい、下巻だけ読む人はいないから、下巻読者は重複しているとして、実質読者数は3万人はいるはず、3万人もいれば、両方ともジャンルは同じなのだから、ひょっとすると3千人くらいは『恋空』も読んだでしょう。

ですが、3千人が「あれっ?」と思うくらいでは影響力が少なすぎるかもしれません。

しかし、『恋空』の読者は200万人・・・は実際にいないにせよ、これも上下巻だから上巻140万、下巻30万として140万人、少なめに見て7万人が『さよならの・・・』も読んで「あれっ?」と思えば、それなりに騒ぎになるはず。どこかでは、なっていたん
ですかね。KKベストセラーズでは、なっていたでしょうけどね。

新聞の論説や風物誌では、論旨の組み立てが似ているだけで、盗作が発覚するのに、小説の場合ストーリー展開が似ていても読者はOKなのでしょうか。それとも決定的にメディア感度が低いのでしょうか。

そんなわけで、今回は書籍の読者の量と質の関係を考えてみたいと思います。


■読者にとって本とは


本の内容が似ているかどうかなど、はっきり言って書いた本人か、よほど熱心な読者しかわかりません。

そのうち問題を認識できるのは、著者か編集者(一応、読者です)のみ。その二人のうちどちらかが、容疑のある本を読まない限り事が露見することはありません。

本にせよ新聞にせよ、読者にとっては娯楽であったり、教科書であったり、情報源ですから、内容の真偽には大いに関心があって(たとえば字が間違ってるとか、計算が違っているとか)も、それがどこかの何かと似ているかなど、仮にわかっていたとしても、騒ぐほどの興味はありません。

新聞、雑誌記事が著作権侵害に敏感なのは、同業者間でお互いよく読んでいるからということでしょう。チェックし合っているからだと思います。

単行本の場合には、なにぶん点数が多いですから、編集者も他社の本をくまなくチェックすることは不可能です。むしろ著者のほうが発見する確立が高い。

「あれ、あれ、わたしのと似たようなテーマの本が・・・。どれ見てみよう。うん?あらららら・・・。なんじゃあこりゃあ!!!!」

専門分野が狭いものであれば、こういうことも起きます。

しかし、小説にしろなんにしろ、多くの場合は点と線、めったに見つかるもんじゃあありません。

とはいえ100万部を超えるベストセラーとなれば、一方の著者と出版社の目にもいつか必ず触れるでしょうから、本当に似ていたとするならば、発覚は時間の問題だったと思います。

10万部でも一揉めはあるでしょう。
ただ、他のメディアは10万部くらいでは無視するでしょうが。

5万部だったら、たぶん時効まで逃げ切れるでしょうね。
時効、かなり長いですけどね。


■著作権は読者にとって他人事


ごく普通の市民読者であれば、例えば似たようなストーリーの本があっても、「どこかで読んだような話だな」というくらいで、恐らくは気にも留めないでしょう。

全く同じ話であったとしても、「あれ、また同じ本買っちゃった」と思って、書店に返品し迷惑がられる程度のものです。

読者の本に対する意識というのは、多くの場合にはこの程度なのだろうと思います。いわば通りすがりの読者です。

その一方、ファンというか、熱烈な信奉者が生じることも、ままあります。コアな読者ですね。

コアな読者が、類似の内容の本を発見した場合はどうなんでしょうか。

「先生の本を盗作するなんて許せない!」ということで、出版社や作家本人にご注進に及ぶのでしょうか。

それとも、「この人、先生と同じ主張」あるいは「同じような作風」をしているということで、シンパシーを抱くのでしょうか。

そもそも信奉者に近いような、熱烈な読者は、似たジャンルのテーマであっても、他の作家に浮気しませんから、発見率があまり高くないと思いますが。

いかなる理由によるものか、読者から著作権侵害を発見したという報告が出版社に入った、というのはあまり聞きません。

著者の友人や関係者から、著者に知らされたというのは、たまに聞きます。知らされたといっても、「あんたと同じようなことを書いた本があるよ」程度で、著作権侵害を問題視したわけではなく、類書情報程度がほとんどです。

その情報に真面目に反応した著者が、改めて問題箇所を発見して「なんじゃあこりゃあ!!!!!」となるわけです。

だいたいにおいて、読者にとって著作権は「他人事」なわけです。

昔、このメルマガを始めるとき、「本を一冊読むということは、著者と読者の距離を一気に縮める」、つまり信頼の篤さは距離の二乗に反比例するから、顧客獲得に著書は有効なのだ、と何度か記しました。

多くの宗教団体で、もっぱら著書と講演で信者をつなぎとめているのは、このメディアが信奉者を獲得する上で相応しい方法だからです。

ちなみに究極の近い距離にいる読者は、あなたの配偶者です。配偶者を納得させられない本で、コアな読者など獲得することなど出来ません。


■つかみづらい読者の行動


しかし、本でどこまで信奉者をつくれるのか、それはよくわかりません。実際、大量の信奉者をつくった本もあれば、100万部を超えたベストセラーでありながら忘れられた著者もいます。

一発屋で終わるか、コアなファン層を維持できるか、その違いはなんなのでしょうか。コアな読者と通りすがりの読者には、いかなる違いがあるのでしょう。

読者と作家の距離で思い出すのが、01年参議院選挙です。
宮崎学という作家がいますね。

ベストセラー『突破者』(南風社)でデビューし、01年当時すでにベストセラー作家としての地位を築いていました。

『突破者』は20万部超だったようですが、その後も次々とヒット作品を連発していましたから、そのころ累計部数は多分100万部を超えていたでしょう。

その宮崎氏が01年の参議院選挙に立候補しました。

あんまり詳しく憶えてませんが、あの時は自由連合が多くのタレント候補を立てたので、さほど目立たなかったのか結果は落選してしまいました。

そして、これも記憶が曖昧ですが、落選後に本人だったかだれかが、100万(この数字は不正確です)人の読者の半分くらいは投票してくれるだろうと思ったが、ほとんど票に結びつかなかったと、どこかに書いていました。

いまネットで検索したら得票数は15,610票という数字がありました。

わざわざ千円も出して本を買ってくれた人が、ただで投票できる選挙に名前を書いてくれないはずはない。わたしもそう思います。

コアな読者というのは、信奉者に近い位置にいる人たちですから、近くの小学校や公民館くらいになら行って、投票用紙に名前を書いてくれるだろうと。

宮崎氏の結果を強引に解釈すると、コアな読者が15,610人いて、98万4,390人が通りすがりの読者だった(わたしもその一人)、読者の多くはそういうものだ、特にベストセラーになればなるほど通りすがりの読者が増える、ということがいえます。


■コア読者を獲得せよ


100万部に対してコア読者が1万5千人ではすくなくないか。

確かにすくないと思いますが、100万部は累計ですから、一作品あたりでカウントすればどうなんでしょう。20万部に対して1万5千人ならば決して少なくありません。

思うに宮崎氏のコア読者というのは、流動的に2万人くらいいるのだろうと思います。したがって、常に2万部くらいは売れる。コア読者はリピーターでもあります。

ちなみに船井幸男氏のコア読者もこのくらいだといわれています。

2万人のコア読者のうち、選挙権がない、あるいは選挙に行けない場所にいる(海外駐在とかだけじゃなく、国内でも)、または投票所に行けない(人目につくから)など、それぞれに事情のある人が390人ばかりいたのでしょう。

実際、コアな読者の人しか投票しないのかという疑問はおいといて、ここで言いたいことは、読者数が多くてもそのほとんどは通りすがりの関係の希薄な読者であるということです。

逆にいえば、通りすがりの読者を獲得できない限り、ビッグヒットにはならないということです。

でも、あれだけ著書が売れてる人が落選したのは、やっぱり不思議ですよ。01年選挙以降も、選挙が近くなるとどこからともなく本を出す立候補者の数は変わりません。

最近でも小泉チルドレンの一人が、どういうわけか医学書の版元から本を出して出版パーティーを開いていました。目的は鮮明です。

知事選や市長選でも、その地域には候補者の新刊著書が並びます。これは「効果があって」やっているのか、「効果があると思って」やっているのか、真相は不明です。

はっきりしていることは、どれも『突破者』ほどには売れない、ということでしょう。

さて、読者の行動は投票に結びつかないこともあるとしたら、コンサルタントが本を書いても顧客開拓に結びつかないこともあるはずです。

事実、5万部のヒットを出していながら、本を経由してのクライアントはいなかったというコンサルタントも居ます。一方、本のヒットで講演の回数が激増したという人もたくさんいます。

この違いは何か。
何なんでしょうね。わかりませんわ。

5万部のヒットが実需につながらなかったかたの場合、講演やコンサルティングを頼みづらいテーマでした。個人の能力アップを目的とするテーマだったんですね。タイムマネジメントでしたから。

本職は管理者教育だったんで、噛みあわせがよくなかったのかもしれません。


<お知らせ>

このメルマガも、もうすぐ創刊から丸3年が過ぎようとしています。呆れもせずに(あるいは呆れながらも)、3年間ご愛読いただいている読者もいらっしゃるようで、拙い著書としては恐惧に身が震えます。

しかし、最近その鬼神も泣くであろう篤実な読者へお送りする情報に停滞を感じております。早い話しが同じようなことばかり書いている。温厚な読者からは何も苦情は出てこないが、これじゃあちょっとまずいんじゃないか。

恥と反省を知らない固陋な著者とはいえ、さすがに面目の危機を感じ始めております。継続は力とはいえ、継続それ自体が目的ではありません。読者の役に立たないようなものでは継続さえ無意味です。

そもそも現状でお伝えできることは、すでにほとんど記してしまったのではないか。さらにWeb上では、本メルマガ同様に出版実現をテーマにしたブログもかなり多い。

このメルマガのレイゾンデートルである「ここでしか読めない」情報というのがいかほどであるか、いささか疑問も覚えます。

そんなこんなで、丸3年経つのを機会に、提供する情報の中味と形について改めて考えなければいけない、という気になりました。

そういう気になった以上、企画がまとまるまで執筆は休止しなければなりません。

だれかが替わって書いてくれればいいのですが、本多ほどに閑な人間は出版界にはそういませんので、メルマガもしばらく休刊となるでしょう。

ご愛読いただいてきた読者の皆様には、衷心よりお許しを乞うほかありません。

来年1月15日で丸3年が経過します。
本多のメルマガは、それ以降しばらく休刊いたします。

毎週、誤植の多い拙文をお読み続けてくださったかたがた、本当にありがとうございました。

次回は年始7日ですから、7日、15日(14日は休日のため)、残り2回、積み残しのないように掉尾を飾りたいと思います。



    《編集後記》
 


本多さんも書いているように「本を出せば必ず仕事に結びつく」という訳でなく、苦労の末に出版したけどその効果は???、という方も多々いらっしゃるのが事実。出版はスタートラインに立つことであり、手段であり、終わりのない活動の始まりなのでしょうか。ただ1万部売れてコアな支持者が100人できれば大収穫かも!?

お知らせにありましたように、3年でひとつの区切りをつけることになりました。年末年始のため、来週号はお休みさせて戴きます。メリークリスマス&よいお年をお迎え下さい!(発行者:樋笠)






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出版プロデューサー/本多 泰輔(ほんだ たいすけ)

プロデューサー・本多泰輔氏は、ビジネス出版社(版元)で20数年の経験をもつベテラン編集者から、出版支援プロデューサーに転身した人物です。その考え方について詳しく知りたい方は、本多氏編集のメールマガジン『コンサル出版フォーラム!本はあなたをメジャーにする』のバックナンバーをご一読下さい。








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