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第169号 『電子書籍と出版界』

おはようございます。
本多泰輔です。

米国アマゾンの「キンドル」に触発されたのか、既存出版物の売れ行きが悪いからなのか、昨年末あたりからいろいろなところが電子書籍に手をつけ始めました。

今年から日経新聞の電子版もスタートします。「Booker's」は書店組合が運営する電子書籍サイトですから、いまや版元も書店も電子書籍を無視できない、そんな状況になっています。

とはいうものの、まだ、各社とも本格的な動きというまでには至らず、とりあえず様子をうかがう、いわば「威力偵察」という段階。

それでもケータイ小説とコミックのトライアル電子版しかなかった2〜3年前に較べれば、ずいぶん多方面に拡大されています。

トレンドとしては、電子書籍の流れがこの先どんどん大きくなっていくのは、ほぼ間違いない。音楽媒体がレコード、CD、ネット配信へと変遷していった軌跡をそのままトレースしていくことになるのではないかと思います。

電子書籍自体は、90年代から存在していたメディアで、当時はシステム手帳より一回りくらい大きいサイズの専用リーダーに適宜インストールしていく形だったと思います。当然インターネットにはつながりません。そもそもまだインターネットがなかった時代です。

「ザウルス」もまだ発売されていなかったような気がします。

紙のメディア絶滅論はそのころからありました。しかし、当時の電子書籍のリーダーを見て多くの業界人は、「これなら紙媒体はまだまだ安泰だな。やれ安心安心」と思っていました。

実際、95年にビル・ゲイツが日本に来たときの講演でも、新聞を紙と同じ程度の視認性、見やすさで読もうとすれば、表示するには黒板の5倍くらいの大きさのディスプレーが必要と言ってました。

ちなみにそのときの主催者は日本経済新聞だったので、本音では黒板くらいのディスプレーサイズでOKと思ってたのかもしれませんが、とにかくとても手元で見られるような状態でなかったわけです。

そのときの印象に較べると、「ipad」で見た電子書籍の見やすさは、心底「こりゃやばい。もう紙はだめだな」と思いました。


■電子書籍で変わる出版業界

紙媒体の本が電子書籍より優位だったのは、見やすさと持ち運びの利便性、ところがそのふたつで追いつかれ、コストと情報量ではとっくの昔に圧倒的差がついているわけですから、どう見ても勝ち目なし。

かろうじて若干の優位を保っている読みやすさは、リーダーの技術革新が今後も続く中でいつか必ず追い抜かれるでしょう。著作権が時効になっている名作群は、「青空文庫」のように自然と電子書籍が主流になっていくものと思われます。

そもそもパブリッシングとは「公衆化」なわけです。

グーテンベルグ以来、紙媒体による出版という方法が最もリーズナブルな公衆化の手段だった時代が続いてきたが、ついに電子メディアがそれに取って代わる手段になったということですね。

つまりパブリッシングの目的は変わらないが手段が変わる。

いまがちょうどその端境期、というよりは電子化の方向に深く踏み込んだ状態なのかもしれません。もはや重心は大きく電子化に傾いてしまった。

「コンクリートから人へ」じゃないですが、「紙から電子へ」具体的な行動でいえば本を買うとき「書店からネットへ」へと変わることになる。

出版の電子化によって、最も影響を受けるのが流通面であろうことは火を見るよりも明らかです。書店組合がいち早く電子書籍サイト「Booker's」」に取り組んだのはその危機感の現われだと思います。
どこがどう変わるのか、ちょっとだけシュミレートしてみましょう。


■電子化の影響が少ない著者

まず著者の位置づけ、これは変わりありません。電子化によって仕事が減るかどうか本人次第、全体的には著者の数がかなり増えることが考えられますが、流行作家の数は現在とそう変わらないと思い
ます。

数が増えても頂点の数が変わらない、分母が増えて分子が変わらなければ、トップランクの著者とそれ以下の人の格差はさらに大きくなりますね。

出版社は書店で本を売ることがなくなりますから、印刷製本の工程管理がなくなる。そこで若干名の人間が減ることになります。

また、実物を流通させる必要がなくなるので、取次ぎへの営業と書店営業もなくなります。その代わりネット書店のサイト運営会社への営業の必要が生じますから、ここでは大きく減員することはないでしょう。

全国に支社営業所を展開しているところは別ですが、出版社で全国的に支社を構えているのは、多くは教科書教材販売会社ですので、こちらは媒体が変わっても相手が変わるわけではないのであまり影響ないでしょう。

出版社自体はいまでも社内でやっているのはDTPどまりですから、販売先が変わる以外は仕事自体は大きく変わらないように見えます。

さて、書店、取次ぎはどう変わるでしょうか。

まず業態としては縮小を余儀なくされる。すくなくとも全国にチェーン展開する必要がないので、店舗は激減していくと思われます。

店舗が少なくなると、書店で本を買うことができなくなりますから、リアル書籍の愛好者もネット利用へと流れ、電子書籍の読者は加速度的に拡大していくことになります。

書店、取次ぎは消滅してしまうのでしょうか。

あるいは、電子書籍化によって乱立する書籍のなかから品質のよいものを選ぶ、本のコンシェルジェ的なポジションを得て、電子化の中でも独自の位置を獲得していくのでしょうか。できれば後者のポジションでやっていってほしいと願って止みません。


■電子書籍のテーマ

印刷・製本業界についても言及しなければいけないのですが、彼らは出版印刷だけをやっているのでありませんので、わたくしごときでは知識不足。どういう方向に向うのか推測し切れません。

すべての紙媒体、チラシ・パンフレット類、パッケージ類が消えてなくなるとも思えませんし、リテールでは商業印刷物は残るでしょう。たぶん自費出版も残ると思います。一方、全体として紙の印刷が減るのは必至。

そういうわけで、さっぱりわからないのでギブアップ。

先日、ある電子書店に話を聞きにうかがいました。電子書店でも珍しい「新刊の電子書籍」を販売している「でじたる書房」というところです。

現在、多くの電子書籍は既刊本の電子化であって、まだ新刊電子書籍を販売しているサイトはこの「でじたる書房」くらいしか見当たりません。そこでお話を聞いてみようと思ったわけです。

「でじたる書房」は書店であって出版社でもあるという形態で、それは昭和初期までの出版黎明期の姿、東京堂書店や岩波書店の初期を思わせるものだったという点が印象的でした。まさに電子書籍の黎明期の会社です。

ここでなにが売れているのかお聞きしたところ、意外な答えが返ってきました。

こちらはてっきりエロ系か写真集か、ケータイ小説のようなのが売れていると思っていたのですが、あにはからんや自己啓発本が売れていると。既存書店の売れ筋と変わりがありません。

書店で売れているものは、電子書籍でも売れるという現象です。ただ、電子書籍の実売部数は非常に小さいので、これをそのまま一般論にすることはできません。でも、まあ面白い現象ではありました。

敷衍していけば、書籍が電子化されても結局テーマ自体は変わらない。当然といえば当然ですが。


■電子書籍か既存書籍か

いまのところ、既存の書店流通の出版物が電子書籍に対し明らかに勝っているのは、権威とか信頼性とかいうイメージです。おそらく電子書籍を出しましたと言っても、既存の書籍と同等の効果は得られないでしょう。要するに著者に箔がつかない。

書物の持つ千年の歴史、過去百年の出版界と著者たちの実績、これらを背景に已然「活字のマジック」は生きております。

ですから、ブランディング戦略に実物の書籍が有利なのは、当分は続くであろうと思います。印税率は圧倒的に電子媒体のほうがよいようですが、書物の威力は日本人のDNAに深く刻み込まれているみたいです。

そういう意味では、自費出版の世界では、まだまだ印刷製本を必要とする状況が続くのだと思いますし、触感や重量感を必要とするリアルの出版物は、しばらくは残っていく余地を確保し続けるのかもしれません。

風前の灯感は否めませんが。



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でじたる書房より3/26リリースされました。ぜひご購読をお願い申し上げます!

「動きはさっぱりですが(本多談)」



   《編集後記》
 
3月も終わりですね。私は先週、近所の公園で保育園の娘・友達・親御さんと一緒に花見をしました。桜はけっこう綺麗に咲いていましたが、寒風がピューピュー吹いて、寒かったこと!焼酎のお湯割りを飲みながら大人たちがブルブルふるえる横で、子供らは靴下を脱ぎ裸足で走り回っていました・・・(発行者:樋笠)




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