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今起こりつつある大きな変化 |
今やあらゆる企業の(広義での)マーケティング活動において、インターネットを活用
しないということは、有り得ない時代となっています。その一方で、消費者側のインター
ネット活用状況を俯瞰してみると、今大きな変化が起きつつあることが見えてきます。
その中でも、情報を得る手段が 『検索』 から 『ソーシャルメディア』 へと移りつつ
あるということに私は注目しています。
企業ウェブサイト、ニュースサイト、口コミサイト、個人ブログ、同好会的ウェブサイ
ト、YouTube、TV、雑誌、etc.これまでの主な生活者の情報源である、これらに共通して
いるのは、欲しい情報は『自ら取りに行く』ということです。
そこでは、情報を利用する側の生活者にとっても、情報提供側の企業にとっても、『検
索』に関するリテラシーが必要な情報への到達能力の差につながるという状況が起きてい
ました。
ところがここへきて、少し状況が変わってきたようです。それは、昨年辺りからソーシャ
ルメディアと呼ばれるものの普及が進んできていることと無関係ではありません。
ソーシャルメディア(ソーシャルネットワーク)のサービスには様々なものがあります
が、いずれも1)ユーザー同士のコミュニケーションや情報共有がコンテンツとしての価
値となっていまる。2)参加者の関係性(人の繋がり)が可視化されている。といった特
徴を備えています。
サービス利用者数の伸びなどから考えると、TwitterとFacebookが現時点では注目すべき
核となるサービスでしょう。
調査会社のHitwiseが、右肩上がりの成長を続けるFacebookがGoogleを追い抜き、米国で
最もアクセスの多いWebサイトになったと今年の3月に報告しているなど、検索からソー
シャルメディアへという流れの勢いは当面強そうです。
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情報は自分のソーシャルネットワークからやってくる |
ソーシャルメディアという新しい情報源の出現により、各個人のソーシャルネットワー
クが、“個人ニュースチャネル化”する傾向が、今後は増加していくと考えています。言
い換えれば、生活者が情報を得る道筋が変化してきている、ということでもあります。
例えばTwitterにおいては、『フォロー』という形態により、非対称形でのネットワーク
(Twitterでタイムライン=TLと称されるもの)が形成されます。TLは人との繋がりを可
視化する場という訳です。ここでは、参加者個人のTLに現れる人は、自発的に選んだ人た
ちで構成されているということがポイントとなります。
フォローは参加者個人の(その時の)関心事を基に行われますから、出来上がったTLか
らは各参加者にとっての有用な情報を得られる可能性が高まります。このことにより、個
人専用にカスタマイズされたニュースチャネル的に機能していると見立てることができる
のです。
TL上のフォローしている参加者からは、あたかも自分用にカスタマイズされた情報が降っ
てくるかのような状況が生まれ、情報到達へのショートカット・ツールとして機能しま
す。また同時に自分のフォロワーに対しては、自分が『お勧め情報』を流し拡散させるイ
ンフルエンサーとしての側面も持つのです。
誰もが情報到達へのショートカットとして利用する受け手であると同時に、キュレーター
的な『お勧め』を情報発信者の両面での存在となっていくのです。
この環境下では『検索』で情報を得るから、ソーシャルネットワークから『降ってく
る』情報を取捨選択するへ、変化してきます。
こういった様子からは、一昔前には『デジタル環境の有無(デジタルデバイド)=情報
格差』となったのに対し、『ソーシャル環境の有無(ソーシャルデバイド)=情報格差』
という時代が、既に始まっているように感じます。
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ソーシャル“前”と“後”、人の行動が変われば企業の行動(広義
のマーケティング活動)も変わるべき |
ソーシャルネットワーク上での参加者の行動には次のような特徴があります。
【1)STOCK】TL上に流れる情報や自分自身がどこかで得た情報を、自分の中に取り込む。
→【2)EDIT】取込んだ情報を更に自分なりに編集・カスタマイズ→【3)POST】(2)の
編集した情報を誰かに勧めたい、もしくは意見を聞きたいと考えたら、再びTLに流す。→
「誰か」の関心を惹けば、また【STOCK】されたり更に拡散されたり。このように参加者
の中で【ST・E・P】(STOCK/EDIT/POST)のサイクルが廻ります。
ブランディングへの活動にせよ商品やサービスに関するマーケティング活動にせよ、そ
の核となるのは現在と未来の顧客への『この指とまれ』という意思表示です。
『ソーシャル“前”』と『ソーシャル“後”』では『この指とまれ』のやりかたも変わら
ざるを得ません。
ソーシャル“前”(従来の形態)においては、商品やサービスなど企業側からアウトプッ
トされたコンテンツがユーザーに対する『この指とまれ』の対象でした。
これがソーシャル“後” においては、先の【ST・E・P】のサイクルに企業側も入ってい
く中で、ユーザーと『仲間』としての関係性を築くことができれば、商品やサービスが創
り出される過程も含めたコンテクスト全体が『この指とまれ』の対象となっていくので
す。
ソーシャル“後”の世界、それは顧客関係性において企業規模が優劣要因とならない世界
です。ソーシャルネットワークの 『仲間』 は、現在と未来のお客様であり、新たなお客
様を連れて来てくれる友人であるかもしれないのです。
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