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だからあなたは売れない!!〜この心理メソッドが営業成績を変革する
第7回  「昔の快感が今の行動を鈍らせる??」 株式会社タカハシ&パートナーズ 高橋 宗照
※このコラムはあえて語り口調で書いています
ある人事部管理職との話です。

「当社は営業で成績を上げた者が管理職(営業所長など)になっています。しかしそれが優先されすぎてしまい、マネジメントが疎かになってしまっているんです・・・」という話でした。

「また今の管理職は皆40歳前後なのですが、ITについては無頓着なのです。だから若い担当者がパソコンに向かってお客様にメールを打っていても、『パソコンやるヒマがあったら飛び込みでもしてこい!』と言ってしまうんです。だから当社の管理職の感性より、今の若い担当者の方がよっぽど今のお客様と同じ感性があるのではないか?とつい思ってしまうんです・・・」と。

このような事例はどこにでもあると思います。

「売れていた人間を営業の管理職にする」という式はある程度は必要だと思います。私も経験していますが、やはり「売れていた人間」だからこそ知っている交渉方法や経験、勘などは「売れていなかった人間」よりもはるかに多くの知恵を持っていますし、成功体験も多く持っているものです。

ですが・・・逆に担当時代における「強烈なインパクト」(まぁ言い方を変えれば、その売れた人間だけが持てる「売れることへの強烈な快感」とも言えます)がありすぎて、こうでなければ売れない!!という感覚が強すぎる時もあります。

この強烈な快感を得るには「こういう方法が一番なんだ!」とつい思いがちです。そしてその「こうでなければ売れない!!」という管理職のパラダイムの中には今の「IT」という感覚が欠落している方が多いものです。(たぶんこれをネット上で読まれている方は大丈夫です、ご安心ください・・・(笑))

なぜか?私の年代(40歳前後)の20代のころは、まだパソコンとは「オタク道具のひとつ」(失礼!)という感覚でしかなく、今のようなメールのやり取りは極めて限定された世界(昔はこれをパソコン通信=通称:パソ通)のようにしか感じられなかったんですね。

※注:あくまでも営業職に従事していた当時の感覚です。念のため・・・

そしてたまにパソコンを触るのが好きな後輩なんぞがいたりすると、「パソコンいじってないでさっさと飛び込みでもして来い!!」などと言っていました。たしかにこの当時ではこれはある意味正しい指摘だったでしょう。つまりパソコンに向かっている=仕事をした気になっている・・・というところもありましたから。

また当時お客様との有効なコミュニケーション手段は

    1)(ショールームなどでの)接客
    2) 電話
    3)訪問
    4)手紙(これはかなり稀でした。ちなみにDMもこれにあたりますね)

という程度しかなかったんですね。つまり(4)を除けばほとんど「ダイレクトなコミュニケーション」だったわけです。しかし今では

5)携帯電話、携帯メール
6)パソコンにおけるメール

というものが登場して一気に時代の流れ(コミュニケーションの手段)が変わったんですね。だからお客様も疑問あれば、担当者と打ち合わせてその後になが〜いメールを担当者に出して質問をするわけです。

だから担当者はメールでの返答でも細心の注意を払わなければならない(当然時間もかかる)。また今の20代にとってメールは「当たり前かつ必要不可欠なコミュニケーションツール」なのですが、これが「昔20代」には理解できないんですね。

じゃあ、お客様のところへ直接行ってもいいでしょう?と思うのですが、お客様もいまや会社ではさんざんメールを駆使するので、会うよりまずメールで・・・という方が非常に多くなってきていると思います。

だから今ではパソコンに向かっている=仕事の一部という場合も多々あるわけです。(業種によってはパソコンがなければ仕事にならないというところもあります。私もその一人ですが・・・)

このように、この時代の変化(時代は変わるではなく、もう変わっているなんです)に機敏に対応できない営業管理職は生き残っていけないでしょう。

なぜなら、「部下の行動が理解できない=お客様の行動も理解できない」からです。

もちろん、昔の感覚(経験や勘)も当然必要です。しかし営業管理職には常に「進取の心」もしくは「好奇心」が要求されます。それがマネジメントの一部にもなっていくんですね。

未だにパソコンには付箋が貼ってあって、そこには堂々とパスワードが書いてある・・・なんて営業管理職はこの状況がまったく理解できないんですね。

私も営業力強化を中心としたコンサルティングや研修を数多くやっていますから、決して「IT万能」なんてボケたことは言いませんが、このITの力と情報革命(誰でもすぐに情報を取得できる)ということを軽視するととんでもないことになります。

ちなみに進化論のダーウィンはこんなことを言っています。

「最も強い種ではない。最も賢い種でもない。生き残るのは、環境の変化に最も敏感に適応する種である」と。

これは営業で売れ続けるための「法則のひとつ」としてふまえれば・・・

「以前最も売った人ではない。以前稼いだ人でもない。売れ続ける人は、世の中やマーケットの環境の変化に最も敏感に適応できた人である。これができるには常に「好奇心」を持つことが必要である」と
言えるかもしれません。

PS
「所長のパソコンに付箋で貼ってあるものなんですか?」
「パスワードだよ」
「なぁんだ、てっきり飲み屋の番号かと思いましたよ!」
「(一同)ハハハハ〜」

・・・これは以前に聴いた某ソリューション会社のCMの一部ですが、結構これに近い会話が多いもんです。よっぽど「あ、これはキャバクラの○○ちゃんのメルアドですか?」と言う方がまだ救われます・・・(笑)

■バックナンバー

第1回 「 “がんばります!”という言葉が、 あなたを売れなくしている」
第2回 「“最初に「お客様のために!”なんて思うから売れないんです!〜ジコチューのすすめ」
第3回 「売れないのは“なぜ?”・・・“なぜ?”がない営業マンは売れません」
第4回 「営業の極意〜“なぜ”の意識〜“尋問”にならない処方とは?」
第5回 「“うちの値段は高いんだよなぁ〜”と言う営業ほど売れない!」
第6回 「売れない営業マンを製造しない方法〜古参兵の活用(??)
第7回 「昔の快感が今の行動を鈍らせる??」
第8回 「“私は○○です”と言えること・・・CIから考える」



■高橋 宗照/株式会社タカハシ&パートナーズ 代表取締役
http://www.t-consulting.jp/
高橋 宗照/株式会社タカハシ&パートナーズ 代表取締役
1966年生まれ。中央大学経済学部卒。大手住宅メーカーで10年間注文住宅の営業職に従事、数々の表彰を獲得。その後、不動産デベロッパーにて事業計画の立案やマンション販売等を経験。それらで得た営業スキルや独自の営業戦略・戦術を活かし株式会社船井総合研究所に入社。コンサルティング活動、研修活動を行う。その後、2001年1月、コンピテンシーや行動心理学もベースにした経営コンサルティング会社有限会社タカハシパートナーズコンサルティングを設立し、代表取締役に就任。主にヒューマンスキルの向上を主とした経営コンサルティング活動や研修、講演活動を精力的に行っている。また営業職の業績アップの手法には独自の手法を展開している。そしてコンサルティングでは「常在戦場」を是とし、研修・講演では「ライブ感覚」を大切にしている。

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